2026 Thu.

1

# CULTURE

share

2026.Jan.01

「長男のみに継承される!?甲府の謎の舞」をスッポンポーン!

「長男のみに継承される!?甲府の謎の舞」をスッポンポーン!

FILE.006

甲府市の最北端集落・黒平(くろべら)

昇仙峡からさらに40分ほど山道を運転すると、知る人ぞ知るお店があります。それは、「藤原庵」さん。ほうとうやキノコ、山菜などが絶品なので、私もお気に入りのお店です。このあたりは、甲府市の最北端集落、黒平(くろべら)という地域。上黒平、下黒平の2つの集落があり、上黒平にある、真っ赤な鳥居の黒戸奈神社には、この地に古くから伝わる「黒平の能三番」について書かれている看板がありました。

黒平の能三番

黒平の能三番には、鼓や笛を演奏する役や、面をつけて中央で舞う役の人がいます。山梨県無形民俗文化財であり、日本遺産の構成遺産にも指定されている、バリバリのザ・伝統芸能。なんでも結婚式や新築祝いなどがあったときに演じる、おめでたい舞なんだって。
鼓、笛、地謡が響き、翁、千歳、黒木尉という舞手に神が宿り、村を祝福し、邪気をはらうという神聖な舞なのです。
想像しただけで、気持ちがピンッとしてきますね。そんな舞が甲府市の山奥の2つの集落に鎌倉時代あたりからそれぞれ形を変えて受け継がれてきたなんて、私は感動しちゃいましたよ。

過疎化と長男継承

日本全国の田舎は、少子化、高齢化、過疎化と言われていますが、山あいの黒平の集落は今や数人が住んでいるのみ。能三番もこのままでは潰えてしまう。
そこで、保存会を発足して未来に残す動きが始まったんだそう。そこで問題となったのはやはり「長男」や「集落出身の男性じゃないと受け継げない」という “しきたり” 。某マンガの●治郎も長男長男言っていましたね。でもそんなことを言っていたら、800年以上も続いているこの伝統的な舞を後世に残すことはできなくなってしまうのではないか。と保存会は一大決心をしたんだって!

保存会の今

現在では、上黒平、下黒平ともに黒平出身でないかたや女性も保存会の一員として継承しています。下黒平の能三番保存会に入った女性の一人、成澤治子さんは
「黒平出身のリーダーを中心に活動をしています。上も下も、保存会に新たに加わった人たちは、黒平の長い歴史の一員になっている感覚で、守ってきたその思いを受け継いでいるんではないでしょうか」と話します。実際、加わることを決める前から、黒平の地に何度も足を運び神社にお参りしたり、自ら黒平と繋がりを作ろうとしたり、地域の歴史を学んだりしたんだそう。黒平の想いを受け継ぐ意志が何より重要なのですね。
「ご先祖様やおじいさん、おばあさんが出身だったとか、そういう黒平に縁ゆかりがある人にもぜひ関わってもらいたい」ともお話しされていたので、これを読んだ黒平出身者は、ぜひ名乗り出てほしいです!

能三番を知って・見て・感じて!

黒平の能三番は、金櫻神社で行われる春と秋の例大祭(5月下黒平・10月上黒平)、黒平ほうとう祭り(10月)、山梨県民の日記念行事(11月)、などで演じられているので、ぜひチェックしてみてくださいな。800年以上も続いている舞にあなたも感動することでしょう。それではまた~!

PON(ぽん)の山梨、スッポンポーン。

山梨にまつわるその情報、すべて丸裸にします!
PON(ぽん)。山梨県甲府市の担当ライター。山梨県のお出かけスポット、子連れスポットイベント情報、グルメ情報を主に発信するインスタグラムアカウントを運営。また、Yahooニュースエキスパート甲府市担当ライター、iibaアンバサダーとしても活躍中。

https://www.instagram.com/yamanashi_pon

Tag
COLUMN
一覧に戻る